転売について (about the resale) 04/15/2024

近年『弊社の包丁を、転売目的で購入されている』と思われる事案が増えております。 弊社としましては、皆さんが通常よりも高い値段で買わざるを得なくなるような状況をなくし、(弊社併設のギャラリーや、弊社の販売店を通じて)本当に弊社の包丁を所有したい方に直接お届けしたいと考えております。 そのため、FMやKAIJUなどの一部製品の販売については、事前登録制とさせて頂くことも検討しておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 In recent years, we have been receiving an increasing number of people purchasing our knives for the purpose of resale. We would like to eliminate the situation where people are forced to buy our knives at a … Read More

●心が動く買い物 (Purchasing that moves your heart)

心が動く買い物 日々モノづくりをする中で、最近では特に『お客さんに製品を買って頂くためには、いかにその人の心を動かすことができるか』という、シンプルですがとても大事なことに気付くことが増えてきました。 昔はモノ消費の時代、今はコト消費の時代に変わった、と言われます。 ただ、よく考えると、家庭内にモノが少なかった頃は、シンプルにモノを買うこと自体が買う人の心を動かし、 モノに溢れた今では、買う人の心を動かすのはモノだけではなくなったということだと思います。 興味の対象が変わっただけで、『人は心が動かされたものに価値を感じて購入する』という意味では何も変わっていないと思います。 もちろん、『人の心を動かす何か』を生み出すのはかなり難しい作業ではありますが、今後も、自分達にしか生み出せない価値とは何かを常に考えながら、モノづくりを続けていきたいと思います。 Purchasing that moves your heart While involving in manufacturing every day, especially recently “In order for a customer to buy a product, it is important to move the customers’ heart.” This is a … Read More

●押し売り (High‐pressure selling)

押し売り モノづくりにおいて一番大切なことは、シンプルに『それを購入することによってお客さんにどれだけ満足して頂けるか』だと思います。 それにまつわるイメージが良ければ良いほど、そのモノ自体が魅力を発し続け、お客さんを『満足させ続ける』ことができるので、積極的な営業活動をしなくとも、また同じ会社のものを買って頂くことにつながると思います。 このことは長い間信じているのですが、最近その逆のことも起こり得ることを実感しました。 数年前、ある商品を店舗で購入したのですが、その際、別の関連商品も一緒に購入することを薦められました。あまりにも積極的に薦めてこられたので、一旦買ってみることにしたのですが、その商品は数回使っただけでその後使わなくなり、自分には必要のないものだったということが分かりました。 その後は引き出しにあるその商品を見る度に『要らないものを買わされた』というネガティブな感情が生まれるようになりました。これ以降、そのお店に買いに行くことはやめ、ネットで必要なものだけを買うことにしました。 それと似た状況で、例えば『買うときには気付かないが、その後すぐに気づくような弱点があるようなモノ』も、今回と同じようなことを生み出すと思います。 『購入者の都合をないがしろにした売り方』や、『ごまかしのモノづくり』は、簡単にお客さんに気付かれます。 今後も僕達は、見えないところにもしっかりと気を配ったモノづくりを続けていきます。 High‐pressure selling I think the most important thing in manufacturing is simply “how satisfied the customer can be by purchasing it”. The better the image associated with the product, the more … Read More

●違和感と働き方 (Discomfort and working environment)

違和感と働き方 20代の頃、大学を卒業してすぐに入社した一般企業で僕は、とても大きな違和感を覚えました。 まず、残業についてです。 営業職で「営業手当」が別途支給されていたのですが、その額は一律であったため 残業が増えても収入が増える訳ではありませんでした。 僕自身、長時間働くとどんどん集中力が落ちてしまうのですが、その会社ではある程度 遅い時間まで会社にいることが当たり前とされていました。 いくら効率を上げてその日の仕事を済ませたとしても、早く帰ることが許されない雰囲気の中では、仕事に対するモチベーションがどんどん下がりました。 次に、休暇についてです。 社内では有給休暇を取得するどころか、「その単語を言葉に発すること」すら許されない雰囲気が蔓延していました。 僕自身、しっかり休んでリフレッシュしないと仕事に力が入らないので、この事もとても不満に感じていました。 「もっと働きやすい環境なら もっと僕は力を出せるのに、なぜそうしないのだろう?」 と感じ、この会社の方針が不思議で仕方ありませんでした。 当時抱いたこの大きな違和感をベースに、今自分の会社では「残業ゼロ」「いつでも有給休暇 取得OK」を実現しています。 その他の働き方改革も進めたことによって「積極的に、従業員のワークライフバランスの実現や 女性も活躍できる職場環境づくり」に取り組む企業として、公的機関にも認めて頂くことができました。 違和感を解消すると、何らかの変化が確実に起きます。 今後も僕は続けていきます。 Discomfort and working environment When I was in my 20s, I joined a general company right after graduating from university, … Read More

●違和感とブランドの立ち上げ (Feeling of discomfort and launching a brand)

違和感とブランドの立ち上げ 僕はこれまで色々と新しいことに取り組んできましたが、それらを始めた時のきっかけを振り返ると「ある共通点」があることに気付きました。 それは『違和感』です。 どんな会社や組織においても、これまでの慣習で当たり前とされてきたことがたくさんあると思いますが、それらの中には大きな違和感を感じるものもあるのではないでしょうか。 僕は違和感を感じたまま放置するのが好きではないので、自分なりに改善を加えてみるということをよくやります。 自分が納得のいくようにまで仕組みを変えてみると、新しい世界が開けることが何度もありました。 一つは、ブランド(商標)についてです。 僕がこの包丁の仕事を始めた2005年頃、地元堺の手作りの包丁の良さを当時のお客さんに伝えようと努力したのですが『そんなことどうでもいいから、とにかく安い包丁を紹介して欲しい』『すぐに納品できる包丁が欲しい』と言われることがほとんどでした。 大量生産、大量消費の時代が終わり、以前ほどモノが売れなくなっていたということもあったと思います。 ただもう一つの大きな理由として、当時は高級な包丁も低価格品も、全て同じ商標で販売されていたことも原因だと感じました。 この売り方に大きな違和感を感じた僕は、 「丁寧に作られた包丁の良さを、本当に分かってくれる人に分かりやすく伝えたい」と思い、幸之祐という新しいブランドを立ち上げました。 そうすれば、これまでのお客さんとは全く違った方々にアプローチできると考えたからです。 Feeling of discomfort and launching a brand I have tried many new things, but when I look back at the reasons why I started them, I realized … Read More

●褒めることと 認めること (praise and approval)

褒めることと 認めること 前回の投稿で、部下の仕事ぶりに対してフィードバックする方法として、『褒める』ではなく『承認』という表現を使いました。 これまで色んなところで、『部下は褒めて育てろ』という言葉を目にしたことのある方も多いかと思います。 『そりゃ誰でも褒められれば嬉しいし、もちろん成長しやすいとは思うけど、今までそんな事やった事もないし、 無理してやったとしても気持ち悪がられるに決まってる。。』と、以前の僕は感じました。 あなたもそうでしょうか? そもそも『褒める』なんてのはハードルが高すぎて、よっぽど表彰式のような状況でないと上手くハマらないのでは?と個人的には思います。 その後、色んな情報に触れるうち、『”承認”でも褒めることと同じような効果があるらしい』ということを知りました。 承認とは『相手の存在や仕事ぶりを認めること』なので、過剰な表現を使う必要がありません。 承認について、自分自身の経験で思い出したことがありました。 社会人1年目で一般企業で働いていた時、上司からある仕事に挑戦することを打診されました。 その際、『他の誰でもなく、君だからこの仕事を任せようと思う』と声を掛けて下さいました。 もちろん当時は新人なので何の実績もない状態だったのですが、これにより『普段の働きぶりを認めてくれたのだ』と強く実感することができ、僕が大きな自身を持つきっかけになりました。 『君の仕事ぶりはすごい!』と褒めた訳ではなく、通常のトーンでさらりと伝えてくれたからこそ、スムーズに受け入れられたのだと思います。 Praise and Approval In my previous post, I used the expression “approval” rather than “praise” as a way to give feedback on the work performance … Read More

●仕事を任せること (Delegating work)

仕事を任せること 他人に仕事を任せることができず、全部自分でやらないと気が済まない人は多いと思います。 僕もごく最近までこの状態に陥っていました。 ただここ最近では、自分自身と環境の変化に後押しされる形で、ようやく仕事を少しずつ任せられるようになり、それによる利点を感じることも増えてきました。 40代も半ばを過ぎると、若い頃に比べて一つのことを突き詰める集中力が落ちてきます。 また、事業を新たな領域に進めたいと思っても、自分ひとりの力だけでは限界を感じることも増え、少しずつ任せられるようになってきました。 もちろん『誰にどんな案件を任せるか』が一番重要ですが、それがうまくいくと色んなメリットがあります。 自分が得意な仕事だったとしても、自分よりも得意な部下がいれば、当然その人に任せた方がよりよい結果を生みます。 また、複数人にそれぞれの案件を任せると、それらが同時進行で進むので、自分一人で全てを進める時よりも断然スピード感が出ます。 さらに個人的に一番効果を感じたのは『承認によるモチベーションアップ』です。 自分一人で仕事を抱えている場合、承認やフィードバックを得られるのは基本的には顧客からだけです。 その場合、商品として世に出ない限りはそれを得られることはありませんし、またさほどヒットしなかった場合は、ほとんどフィードバックが得られないこともあると思います。 この状態が長く続くと、ある時『何のために仕事をしているのかが分からない』 というような、孤独な状態に陥ってしまいます。実際に僕がそのような状態でした。 部下に仕事を任せた場合、進捗を確認した時などには自分がいつでも承認できるため、身近なところでその人のやりがいを作り出すことができます。 さらに、その人が作り出したものが商品化される前でも、あるいは商品が売れなかったとしても、良いと思った箇所を見つけてピンポイントで承認できるというところが、手軽にやりがいを作り出せるポイントです。 Delegating work I think there are many people who can’t delegate work to others and want to do everything themselves. I was also in … Read More

●困難を乗り越えた後の強さ (Strength after overcoming difficulties)

困難を乗り越えた後の強さ 前回の投稿でも書きましたが、数年前まで社内での大きな対立を経験し、 その後は会社全体の人数と売上が、半分の規模に縮小するという結果になりました。 当時は、売上という観点でとてもうまくいっていた対立派の方針を擁護する人が多かったため、 私が自分の考えに即して努力していても、それが目先の売上に直結しないことであれば常に反発されるという、かなり困難な状況が続いていました。 会社が縮小したちょうどその翌月から世界中でコロナが広まりましたが、幸いにも悪影響はほとんどなく、 家で料理をする人が増えたためか、規模縮小後にメインとなった輸出部門の売上はむしろ上がりました。 その結果、周りの人の私を見る目が変わったこともあり以前のような大きな反発がない中で、自分がやりたいことにもっと多くの時間を使えるようになりました。 「人生で修羅場を乗り越えた人は強い」と、聞いたことがあります。 今回、自分もこのような状況を経験して、感じたことがあります。 確かに以前よりは多少メンタルが強くなっているようにも思いますが、それよりももっと大きな変化は 「自分の手で困難を乗り越えた」「自分のやり方は間違っていなかった」という自信を持てるようになったことです。 それ以降は、他人の意見が自分の意見と逆のものだったとしても、それまでのように自分の考えを否定されたとは感じず、 「単に考え方の違い」ととらえられるようになり、自分の意見も相手の意見も尊重できるようになりました。 意見の相違や、多少の環境の変化があっても、簡単には自分の考えが揺るがない自信に満ちた様子が、 強さを兼ね備えているように見えるのかも知れません。 Strength after overcoming difficulties As I mentioned in my previous post, I experienced a major conflict within the company until several years ago. As … Read More

●自信に満ち溢れた 心の優しい人 (A kind-hearted person who is full of confidence)

自信に満ち溢れた 心の優しい人 自分の考えや行動など、あらゆることを受け入れてくれるような優しい人に出会うことがあります。そのような方は自信に満ち溢れているように思いますし、自分もそんなふうになりたいと憧れるばかりです。 これまでは「元からそのような人格を備えた人」なのだと思っていましたが、最近はそれだけが理由ではないように感じてきました。 人に優しくするためには、自分自身のストレスを減らし、自己肯定感を高める必要があると思います。 逆に、素晴らしい人格を備えていたとしても、大きなストレスにさらされ続けるような環境では、 人に優しくするのは難しいようにも思います。 もしそれが真実だとすると、ストレスにさらされる既存の環境をいかに手放せるかが重要です。新しい環境は目先の利益を失うことにもつながりかねないので、そこに進むためには相応の覚悟が必要だと思います。 僕自身、数年前まで社内での大きな対立を経験しました。どちらが正解、不正解という訳ではなく、方針の違いによるものです。 売上の多くを稼ぐ彼らから「袂を分かつ」という報告を受け取ったときは、多少の不安はありました。でも、「今よりももっと自分のやりたいことに挑戦できる」という期待の方がはるかに大きかったことを覚えています。 僕自身が急激に人格が変わった訳ではないはずですが、自己肯定感が高まったことにより、今では以前よりも少しだけ周りの人に 優しくなれるようになった気がします。 それにより、接する人達の自己肯定感も高まることにつながり、社員の仕事におけるパフォーマンスが高まったり、 家族との関係性もよくなったように思います。 優しさの裏側には、強さがあることを知りました。 今後も何かを決断する際は自分を信じて、新しいことに挑戦していきたいと思います。 A kind-hearted person who is full of confidence Sometimes in my life I meet kind people who accept everything about me, including my thoughts … Read More

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