●改善提案(後編) (Suggestions for Improvement (latter part))

    改善提案(後編) 逆に、『実施した後の明るい未来が簡単に想像できるような提案内容』は秀逸だと言えます。 『これまでは誰も気付かなかったが 言われてみればその通りだ』という鋭い内容が、社歴の浅い社員から寄せられることもあります。 また、締切に対して提出の早い社員は、普段からそのような意識を持てている可能性も高いといえます。 これまで給与や賞与を決めるための査定は、上司(経営者)の頭の中だけで行われていたことがほとんどだったので、不満が出やすい状況でした。この課題を継続することで他人の提案の採用実績なども目に入り、それに基づいた査定は透明度が高まることにも繋がると思います。 これからも、色んな他社事例をどんどん試していきます。 Suggestions for Improvement (latter part) On the other hand, “the content of the proposal that makes it easy to imagine a bright future after implementation” is excellent. Sometimes I receive sharp … Read More

●改善提案(前編) (Suggestions for Improvement (first part))

改善提案(前編) 現在弊社では『社員の成長を通した会社の成長』を目的として、他社の成功事例が自社でもうまくいくかどうかを試しています。 その中で最近、特に大きな発見があった取り組みについてご紹介します。 それは、『業務における改善点の発見』という課題です。 具体的には『いつもの仕事のやり方や会社の仕組みなど、社内のあらゆる物事について、現在の問題点を発見して提案して下さい』という内容です。 提出のタイミングや記載内容によって、これまでは何となくでしか想像ができなかった『各自のやる気や頭の中身』などが、大げさに言うと『透けて見える』ように感じることが増えました。 当然のことながら内容が薄かったり、具体的にどうすればよいか分からないような漠然とした提案では、自分達が成長するためのスピードはあまり加速されません。 (次回に続く) Suggestions for Improvement (first part) We are currently trying to see if the best practices of other companies will work for our own company, with the aim of “growing the company through … Read More

●50歳を目前にして思うこと (Thoughts on the verge of turning 50)

50歳を目前にして思うこと 人生も50歳手前に近づくと大体、自分の素質や強み・弱みが分かってくるようになります。 仕事でもプライベートでも、若い頃のように先輩や年上の方に厳しく言われることもほとんどなくなり、今後の人生が今までの延長線上に想像できるようになってくるように感じます。 言葉を換えると、何もしなければ何の変化もないまま歳をとっていくだけで、『加齢による心身の衰え』や『世界がどんどん変化していくこと』を加味すると、『現状維持は後退すること』を意味することになりそうです。 人生100年時代と言われ、『これまで生きてきた倍の年月を惰性で生きていくこと』を想像するとゾッとします。 最近、漠然としたこのような危機感がどんどん膨らんできて、まずはこれまでの知り合いの人達と、積極的に意見交換をすることから始めようと思い立ちました。 学生時代の何人かの友人に連絡を取って久しぶりに会話をしていると、自分の悩みを解決する様々なヒントをもらうことができました。 中でも、当時から思考回路や笑いのツボが似ていると感じていた親友の近況を聞くと、自分がこれまで直面してきた困難とそっくりの経験をしていることが分かりました。 知り合ってから30年近く、これまでかなり長い時間を共有してきたにも関わらず、話題を『これまでとこれからの生き方について』に絞って話し合った結果、大げさに言うと『自分の悩みを共有できる親友が新たに現れたような感覚』がありました。 働く業界は全く違えども、互いの生き方のヒントになることはたくさん提供し合えそうです。 この観点で、少しずつ人脈を広げていこうと思います。 Thoughts on the verge of turning 50 As you approach the age of 50 in life, you will generally begin to understand your own qualities, strengths, and weaknesses. In … Read More

●不良品への対応 (Defective product response)

不良品への対応 先日、とある取引店さんから、出荷した包丁の柄挿げ不良についてのご報告を頂きました。 率にして2%ほど、同じシリーズの包丁で問題が継続的に発生しているとのことでした。 この方とは取引が始まって10年以上、今では一緒に旅行するほど仲良くさせて頂いており、また何度も弊社に来て頂くなかでスタッフとも顔馴染みになるくらいに、関係性の強い取引先さんです。 そういう関係性もあってか、『伝えようかどうしようか迷ったのだけれども…』という前置きをして頂いた上での今回のご報告でした。 弊社としてはすぐに改善すべき課題ですので、事実を伝えて頂いたことに対して感謝を伝えた上で、『可能ならば返送して頂きたい旨』、また『今後も何らかの問題があった時には、決して我慢されずにお伝え頂きたい旨』をお伝えしました。 (この記事をご覧の方でも、もし同じような問題に気付かれた方はぜひご報告下さい。大変申し訳ございません。) 社内では、すぐにスタッフ全員と情報共有しました。 誰が作業したものかが判別できない状況ではあったのですが、皆が高い問題意識をもち、「ひょっとして僕が作業したものかも」『いえ、私がしたものかも』と、個々に可能性を伝えてくれました。 それぞれのスタッフの作業手順を確認してみると、きちんと教わった通りに作業してくれていることがわかり、特に問題は見当たりませんでした。 総合的に判断すると、自己申告をしてくれた一部スタッフの入社前にあたる一年ほど前に作業したものである可能性が高く、包丁の種類によっては作業手順が徹底されていなかった環境で発生した可能性があるということが分かりました。 問題を出さないように作業すること、また問題が出た時にすぐに改善することはもちろん重要ですが、その時に当事者意識を持って解決策を探すことができるということ。 この数年で新しいスタッフが数人入り、彼らが生み出す売上の伸びこそまだ少し時間がかかりますが、目に見えないところで着実に成長している姿が垣間見れた、貴重な機会でした。 Defective product response The other day, we received a report from one of our suppliers about a defective handle installation of a knife that was shipped to … Read More

●ファンの気持ち (Fan’s feelings)

ファンの気持ち コロナ後初の海外出張先として、7月の上旬〜中旬にかけて香港、イギリス、デンマークの各販売店を訪れました。 そのうちの一店は、数人のスタッフさんが幸之祐ロゴのtattooを腕に刻んで下さるほど、弊社製品を愛して下さっている販売店さんです。 今回の訪問に合わせて、その販売店さんがお客さんにアナウンスをして下さったおかげで、何人もの弊社のファンの方が来店頂き、ありがたい生のお声によってまたパワーを頂くことができました。 販売店の方が言うには、一度幸之祐の包丁を買うとハマる人が多く、次からも指名買いをして下さるとのこと。 このことは本当に嬉しく思いました。 出張後は夏休みを合わせて、昔から行きたかった旧ユーゴスラビアの国々を訪れました。 小さい頃から何度も繰り返し見ていた、ジャッキーチェンの映画のロケ地巡りです。 事前に情報を集めてGoogleマップ上に数ヶ所をポイントし、レンタカーで数日かけて回ったのですが、全く知らない土地を進む中、急に親しみのある景色が目に飛び込んで来た時の感覚は、何とも言いがたいものがありました。 今回改めて感じたのは『自分の心を大きく揺さぶったものは、何十年経ってもその魅力が色褪せない』ということです。 初めてその映画を見たのは小学生の頃ですが、30年以上経った今でも各ロケ地を回るたびに、あの時のワクワクが蘇ってきました。 その映画ではジャッキーチェンは瀕死の重傷を負うほど、文字通り命を懸けて撮影していました。 やはりそれほどこだわって作ったものはファンの胸に強く刺さり、心の中で輝き続けるのだろうと思います。 弊社での品質管理において、手直しすべきかどうかを迷うときがあります。 そんな時は、『それを自分がお客として受け取った時に嬉しいかどうか』で判断するように皆に伝えています。 お客さんの心を何十年にも渡ってワクワクさせるようなモノづくりを、これからも目指していきたいと思います。 Fan’s feelings As my first overseas business trip destination after COVID-19, I visited vendors in Hong Kong, England, and Denmark from early to mid-July. … Read More

●対面接客で頂くパワー (Power provided through face-to-face customer service)

対面接客で頂くパワー 弊社では、併設のギャラリーにて自社品を少しだけ陳列しています。 たまに来られるお客さんはアポなしがほとんどなので、作業の手を止めて接客することになります。 当初は急な来客で仕事が中断されることに慣れておらず、とても愛想が良いとは いえない表情で対応してしまっていました。 (心当たりのある皆さま、大変申し訳ありません。。) ただ、どのお客さんに関しても、自社のことを詳しく調べて海外からわざわざ来られる方ばかりなので 会話をするうちにどんどん楽しくなり、接客が終わる頃には毎回、気持ちがとても晴れやかになっていた ことを覚えています。 弊社の製品は輸出がほとんどで、当初世界の皆さんに少しずつ認知が広まっていく段階はもちろん嬉しいのですが、 直接お会いして自社のフィードバックを頂くことの少ないこの取引形態では、モチベーションの維持が難しく、 このことは意外と気づきにくい『輸出を伴う商売の難しさの一つ』だと感じました。 自社品に対するフィードバックは、例えそれがお一人から頂くコメントだとしても、直接お会いした時にお聞かせ頂く場合にはものすごく大きなパワーになることがよくあります。 海外のお客さんからは、『在庫分があるのなら出荷してくれればいいのに。。』と思われることも あるかも知れませんが、このような理由から直販することの重要性もご理解頂ければ幸いです。   Power provided through face-to-face customer service We have some of our products on display in our gallery. Most of the customers who come in … Read More

●違和感と働き方 (Discomfort and working environment)

違和感と働き方 20代の頃、大学を卒業してすぐに入社した一般企業で僕は、とても大きな違和感を覚えました。 まず、残業についてです。 営業職で「営業手当」が別途支給されていたのですが、その額は一律であったため 残業が増えても収入が増える訳ではありませんでした。 僕自身、長時間働くとどんどん集中力が落ちてしまうのですが、その会社ではある程度 遅い時間まで会社にいることが当たり前とされていました。 いくら効率を上げてその日の仕事を済ませたとしても、早く帰ることが許されない雰囲気の中では、仕事に対するモチベーションがどんどん下がりました。 次に、休暇についてです。 社内では有給休暇を取得するどころか、「その単語を言葉に発すること」すら許されない雰囲気が蔓延していました。 僕自身、しっかり休んでリフレッシュしないと仕事に力が入らないので、この事もとても不満に感じていました。 「もっと働きやすい環境なら もっと僕は力を出せるのに、なぜそうしないのだろう?」 と感じ、この会社の方針が不思議で仕方ありませんでした。 当時抱いたこの大きな違和感をベースに、今自分の会社では「残業ゼロ」「いつでも有給休暇 取得OK」を実現しています。 その他の働き方改革も進めたことによって「積極的に、従業員のワークライフバランスの実現や 女性も活躍できる職場環境づくり」に取り組む企業として、公的機関にも認めて頂くことができました。 違和感を解消すると、何らかの変化が確実に起きます。 今後も僕は続けていきます。 Discomfort and working environment When I was in my 20s, I joined a general company right after graduating from university, … Read More